-コラム 2月分-

第508話 2008/2/28

こんばんは
今日は少し暖かかったですね。

最近読んだ本に書いてあったのですが、万葉集では“恋”という言葉に“孤悲”という漢字をあてていたそうです。
今では“恋”という言葉から、どちらかというと楽しい雰囲気を感じると思うのですが、いつ頃から恋は楽しいものになっていったのでしょうか。
メールや電話が無い時代の恋は、楽しさより切なさが勝っていたのかもしれません。 さらに女の人から男の人に会いに行くことをしなかった時代、身分が違えばどんな恋も叶わなかった時代はそりゃ恋が孤悲でも無理がありません。
今から百年後、千年後の時代には“恋”という言葉に違う漢字が使われているかもしれませんね。
もっと楽しさ全開な雰囲気の。

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第507話 2008/2/23

こんにちは
昨日はとても暖かく、桜の開花も近そうなのどかなお天気でしたが、今日は一転風も強く寒い日となりましたね。

たのしみは 春の桜に 秋の月 夫婦仲よく 三度くふめし

五代目市川団十郎(狂名:花道つらね)の詠んだ狂歌で、狂歌五十人一首『吾妻曲狂歌文庫』の中の一首です。
ほのぼのとして、幸せな家庭像が見えてくる歌ですね。こんな家庭を築きたいものです。
大田南畝(ペンネーム:蜀山人、四方赤良など)が詠んだとも言われているそうですが、大田南畝が詠んだ他の歌を見てみると

世の中は 色と酒とが敵(かたき)なり どふぞ敵に めぐりあいたい
                           (四方赤良として)
をやまんと すれども雨の 足しげく 又もふみこむ 恋のぬかるみ
                           (四方赤良として)
わが禁酒 破れ衣と なりにけり さしてもらおう ついでもらおう
                           (四方赤良として)

と、どれもとても面白い歌なのですが、平和な家庭生活からは程遠そうです。ただ、下記のような歌も詠んでいるので、代わりに戸口に出ていって断ってくれる女房はいたのでしょう。

冥途から もしも迎いが 来たならば 九十九まで 留守と断れ
                           (蜀山人として)     

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第506話 2008/2/16

こんにちは

昨夜“僕らの音楽”というフジテレビの番組にエレファントカシマシが出演していました。 以前もコラムでエレファントカシマシの歌について書いたことがありますが、私はエレファントカシマシのファンです。
ボーカルの宮本浩司さんが頭を掻きむしりながら訳のわなんないことを話す姿が好きです。 昨夜の番組でも、いろいろ意味不明なことを話していました。
番組では宮本さんと、先月第138回芥川龍之介賞を受賞した川上未映子さんが対談をしていたのですが、早口でまくしたてる宮本さんとの会話について行くのはさぞ大変だろうなぁと思いながら見ていました。
会話では何を言っているかよくわからない宮本さんですが、歌詞になると一転分かりやすい表現になり、いいこと言うなぁと思うフレーズがたくさんあります。
“人は見かけによらない”とはよく言いますが、見かけだけでなく会話にもよらない場合もあるようですね。
テレビで見ている限り会話では共感どころか何を言いたいのかもよくわかりませんが、歌詞ではとても共感できるのが不思議だなぁと思います。
その人が何を考えて生きているかはそんなに簡単には見えてこないものなのかもしれませんね。
またまた短気は損気の様相です。

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第505話 2008/2/9

こんにちは
今日みたいな雪の日は温かいお茶が美味しいですね。

さて、伊藤園の“お〜いお茶”のペットボトルにには俳句が載っていますが、コンビニの帰り道など、皆さま一度は読んだことがあるのではないでしょうか? ペットボトルには伊藤園おーいお茶新俳句大賞の受賞作品が掲載されているのですが、受賞作品だけあってどの俳句も面白く私は結構楽しみにしています。
新俳句大賞のホームページがあるというので、覗いてみたところこんな俳句を見つけました。
30代女性の作品です。

「帰省して団欒という名のお説教」

きっと彼女は独身なんでしょうね。
お説教を受けている様子が目に浮かびます。
帰省シーズン後しばらくすると当社へのお問い合わせ、資料請求が増えるのはこの“団欒という名のお説教”のせい?お陰ですね。
第十九回おーいお茶新俳句大賞の作品応募の締め切りは今月末迄です。
歌心のある方はぜひご応募を♪

おーいお茶新俳句大賞HP⇒
http://www.itoen.co.jp/new-haiku/index.html

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第504話 2008/2/7

こんばんは

「君が良い妻を持てば幸福になるだろうし、
悪い妻を持てば哲学者になれる。」

こういうのをポジティブ思考というのでしょうか・・・
世界三大悪妻の一人クサンティッペの夫であり、自身が世界三大哲学者でもあったソクラテスの言葉です。

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第503話 2008/2/2

こんにちは
毎日寒い日が続いていますが、今日は一段と寒い一日でしたね。

面白い詩を読みました。
山之口 貘(1903-1963)さんの「求婚の広告」という詩です。   

   求婚の広告

   一日もはやく私は結婚したいのです
   結婚さえすれば
   私は人一倍生きていたくなるでしょう
   かように私は面白い男であると私も思うのです
   面白い男と面白く暮したくなって
   私をおっとにしたくなって
   せんちめんたるになっている女はそこらにいませんか
   さっさと来て呉れませんか女よ
   見えもしない風を見ているかのように
   どの女があなたであるかは知らないが
   あなたを
   私は待ち侘びているのです


待ってるだけじゃなく行動しろ!と、
男なら自分から行け!と、叱咤したくなる詩です。
でも男も女も日本人の本音はみんな同じなんでしょうね。
「さっさと来てくれませんか」

“ご縁を掴む”ではなく“ご縁が訪れる”と言いますもんね。

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